イエマンジャとは
イエマンジャは、アフロブラジル系の宗教(カンドンブレやウンバンダ)で非常に人気のある女神(オリシャ)で、海の女王、水の女神、漁師や船乗り、母親の守護者として知られています。
イエマンジャは、西アフリカのヨルバ民族の伝統宗教に起源を持ち、奴隷貿易時代にブラジルへ伝わりました。彼女は母性、多産、保護、愛、そして女性の強さを象徴する存在です。イエマンジャに関連する色は、白、淡い青、銀色であり、清浄さや海との繋がりを表現しています。
イエマンジャの日はブラジルの多くの地域で2月2日に祝われますが、地域によっては年末年始にも祝われることがあります。この日は信者たちが海辺に集まり、花(主に白いバラ)、香水、鏡などを海に捧げ、イエマンジャへの感謝の意を表したり、守護を祈願したりします。これらの捧げ物は、イエマンジャに対する信仰と愛を示す重要な儀式の一部です。
*カンドンブレやウンバンダについての投稿も今後予定しています。
イエマンジャに捧げる食べ物
イエマンジャは、アフロブラジルの宗教的伝統において、海や母性、豊穣を象徴する女神として広く崇拝されています。彼女への供物は、これらの象徴に関連した食べ物やアイテムが中心となっています。
主な供物としては、イエマンジャの神聖な色である白に関連した食べ物が多く捧げられます。例えば、白いご飯(Arroz branco)やマンジョカ粉のお菓子(Farofa branca)などがあります。また、ココナッツを使った料理やお菓子も一般的で、ココナッツケーキなどが供えられます。
さらに、海の女神であるイエマンジャには、魚やエビなどの海産物を使った料理も重要です。例えば、魚の煮込み料理(Peixe cozido)やエビを使ったクリーム煮込み(Vatapá)などがあります。フルーツでは、ココナッツ、リンゴ、ブドウ、パイナップルなどの甘くて白い果物や水分の多い果物が好まれます。デザートには、ブラジルのカスタードプリン(プディン)やココナッツを使ったお菓子(Quindim)などが捧げられます。また、シャンパンや甘いワインなどのお酒も供物として用いられます。
供物は、白い皿や籠に美しく盛り付けられ、白い花(特に白いバラ)や香水と一緒に海に捧げられます。特にバイア州などでは、これらの供物が伝統的な儀式の一環として重要な役割を果たしています。
これらの供物を通じて、イエマンジャへの敬意と感謝の気持ちを表し、海の恵みや母性、豊穣への祈りを捧げます。